(3) 円筒形
円筒形の形もアイレベルによって変わります。 上から見下ろした時と、見上げた時と異なります。
この違いをみるにあたり直方体に接して入っている円筒を考え、 それを次図のように2点透視図法で
見てみます。
アイレベルより下に直方体があるときは図のようにアイレベル上に二つの消失点を持つ形になります。
その形から内接する円筒形を描くと青色のような形になります。これから分りますように、上の面の丸み
より底面の方が丸みを帯びていることが分ります。瓶やコップなどの写生に応用できます。
逆に灯台など下から見上げた場合はそれとは上下逆の形になり底面より上の面が丸みを帯びます
(4) 屋根
屋根は風景写生で描くことが多いですが、遠近法を意識せずに描くと、得てして不自然な形になり勝ちです。
そこで直方体を屋根の部分削ったような模型で、直方体の原型の透視図から屋根の形を調べました。
上の図のようにアイレベルを屋根よりかなり下にした場合、直方体の二点透視図から屋根の形を得ることが
できます。 その結果を右上に抜き出し、傾斜や幅や角度の傾向を付記しました。屋根は平行四辺形ではなく、
右方向、上方向に狭まっていることが分ります。これらの程度の差は、二点透視図で説明しましたように、
消失点までの距離、言い換えれば視点までの距離や家の正面からのずれ角度によって異なりますが、
これらの傾向を把握しておけば、きっと写生に役立つと思います。