平坦な道の一点透視図は右図のように
アイレベル(EL)上に消失点があり、遠くの人も近くの人も同じような背丈なら頭は
いずれもほぼアイレベル上にあります。


EL

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坂のある場合は前頁で説明したように、平面の消失点とは別に坂の消失点を持ちます。
その消失点は上り坂では平面の消失点より(従ってアイレベルより)上になります(図29)。
下り坂では逆に坂の消失点は平面消失点より(アイレベルより)下になります(図30)。

まわりの建物は坂の上下に関係なく平面に対して垂直に建っているのでその面の消失点は平面
の消失点になります。 その違いが一点透視図法において坂の上下を感じさせることになります。

また道を歩く人物は平面上では先に述べたように頭はほぼアイレベル上ですが、坂道では坂に
沿って歩いているので、上りでは遠くに行くにつれてアイレベルより上になっていき、下りでは
遠くになるにつれて、アイレベルより下になっていきます。 
そして同じような背丈の人の頭の点を結ぶと坂の消失点に向かいます(図29,30)