コンクリート瓦(乾式洋瓦)には、瓦表面に着色された層がありこの層を「着色スラリー層」といいます。スラリー層とは、セメント・砂・骨材・顔料懸濁液の水和硬化層(着色されたセメント材料)により構成されている層のことで、このスラリー層があるため以前はコンクリート瓦には塗装できないものとされてきました。スラリー層の痛んだ素地面に塗装しても、スラリー層に3o程度の厚みがあるため、表面部分の塗装となりスラリー層全体の強化まで至らないため、塗装後1年程の早い段階で塗料が剥がれるという原因となっていました。 今では、この脆弱なスラリー層を補強し強い付着性を付与するプライマーが製品化されております。
コンクリート瓦の塗装に大切な事は、脆弱なスラリー層を出来るだけ除去することです。(脆弱なスラリー層をワイヤブラシ等を用い除去し、さらに高圧洗浄で綺麗な清浄な面にします。)
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コンクリート瓦とセメント瓦の違い セメント瓦 …水垂れ(木口)部分がつるっとしている。 コンクリート瓦 ……水垂れ(木口)部分がに凹凸やギザギザになっています。 |
※全ての下塗り塗装に有効ですが、下塗り材が素地に強く付着したかどうかを確かめるため、下塗り乾燥後ガムテープを張り付け、剥がし、テープに塗料が付いてきたり、基材もろとも取れたりしないか確かめます。もし、ガムテープに塗料・基材の付着が見られたら、もう一度下塗り材塗布の必要があります。脆弱層の強化プライマー塗布の場合は、確認作業として特に必要かと思います。 |