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ショウキラン

 ヒガンバナ科の多年草。ラン科ではないので、ショウキズイセンともいう。簡単に言うと、黄色い彼岸花で ある。もっとも彼岸を過ぎてからしか咲かないから、黄色いマンジュシャゲと呼んだ方がいいかもしれない。 リコリス属では最も後に咲く。

 一番早いのがキツネノカミソリ、続いてナツズイセン 、その後にヒガンバナシロバナマンジュシャゲ 、そして最後がショウキランという順序で咲く。

 キツネノカミソリとナツズイセン、またヒガンバナ、シロバナマンジュシャゲとショウキランは 一部花期がダブル。したがって、牧野富太郎博士が言うように、シロバナマンジュシャゲはヒガンバナと ショウキランの合いの子の可能性はある。

 シロバナマンジュシャゲは、一昨年初めて見たが、私が注意してみていなかっただけで、それほど珍しくは ないようだ。キツネノカミソリとショウキランが、ヒガンバナ、シロバナマンジュシャゲに比べると、 目に留まる確率が少ないような気がする。

 リコリス属にはもう一つオオキツネノカミソリがあるが、キツネノカミソリの大型と思えば見たことは ないが、想像できる。だから、私は日本にあるリコリス属は全部見たと言っていい、と思っている。

   写真は2002年10月3日、名古屋市守山区志段味の東谷山フルーツバークで写す。10月1日、関東に 上陸した台風21号の影響で傾いたり、倒れたりした株が目立った。これから最盛期を迎える。 (2002年10月4日作成)

 リコリス属は、「葉なし花なし」といわれ、葉のあるときは花がなく、花が咲いているときは葉がない。 ところが、「葉あり花あり」のショウキランを2006年11月1日、東谷山フルーツパークで見つけた。 普通では11月に咲いているはずがない。固定されれば突然変異といえるかもしれないが、不思議な現象である。


©2002−2006 Yuusuke Niinomi

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