夏の花木・草花

ナツズイセン

 ヒガンバナ科の多年草。牧野富太郎著の「植物一日一題」によると、ヒガンバナ科ヒガンバナ属は日本に 5種類(オオキツネノカミソリを加えると6種)あるが、その中で最も大きいのがナツズイセン。 やや紫がかった淡いピンク色で、ラッパ状のユリに似た花を咲かせる。

 残る4種は、花が黄赤色のキツネノカミソリ、黄色の花を咲かす ショウキラン、赤い花のヒガンバナ、 白い花のシロバナマンジュシャゲである。この5種類に共通する特徴は、花の咲き終わった後に葉が出て、花が咲く ときには葉がない。したがって、茎が地面からいきなりニュと立ち上がる。

 ナツズイセンは、花のないときに出る葉がスイセンに似ており、夏に花が咲くことから、その名が付いた。 ナツズイセンは、丘陵地や山地に自生するという説と、中国原産で観賞用に輸入されたのが野生化したという 二つの説がある。

 私は、完全な自生を見たことがない。写真は2002年7月30日、名古屋市守山区の東谷山フルーツパーク のスモモ畑で写す。最盛期か、最盛期を少し過ぎた感じであった。(2002年7月30日公開、8月7日更新)

 2005年は8月1日、わが家の庭の一株が花を咲かせた。その後、二株が8月13日、お盆の入りに合わせたか のように咲きそろった。8月20日に気がつくと、すべての花が終わっていた。(2005年8月26日追加)


©2002−2005 Yuusuke Niinomi

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