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漢方薬と民間薬の区別
漢方薬は、何種類かの生薬を組み合わせて使用されるもの
民間薬は、生薬を単品で古くからの口づての方法で使用されているもの
ここでは、単品での使用法&効能を説明します。
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「か」 行 | |||
柿の葉 | ビタミンCが多く含まれ、微熱、虚弱体質に使用 | 葉 | 10〜20g/1日 煎剤 |
柿のへた (柿蒂) |
しゃっくり止め | へた | 8g/1日 煎剤 |
カミツレ | ヨーロッパではかぜ薬として有名 | 花 | 5gを急須に入れ、熱湯を注いで少し待ち服用する |
カギカズラ (釣藤鈎) |
頭の血管の痙攣を静める作用がある。小児のひきつけ、動脈硬化、高血圧に | カギ及び茎 | 1〜5g/1日 煎剤 |
カキドオシ (連銭草) |
糖尿病患者の喉の乾き、及び小児のカン | 全草 | 10〜20g/1日 煎剤 |
カワラヨモギ (茵陳蒿) |
肝炎、黄疸、じんま疹、浮腫に | 花穂、茎 | 10〜20g/1日 煎剤 |
カンゾウ (甘草) |
喉の痛み、腹痛に服用、痔の痛みに温罨法で | 根及びストロン | 6〜10g/1日 高血圧の方は長期服用しないで下さい |
キササゲ (アズサ・ カミナリサゲ) |
慢性腎炎、足のぼんに水のたまる人 | 果実 | 10g/1日 煎剤 |
キハダ (黄柏) |
苦味健胃、整腸、黄疸、下痢に内服、口内炎、打撲、ねんざに外用 | 周皮を除いた樹皮 | 1〜3g/1日 ……………………………… 打撲には粉末を酢、卵白と練って外用 |
キュウリ (胡瓜) |
利尿の効果があり、腎炎などに用いる | 蔓 | 5〜10g/1日 煎剤 |
キランソウ (金ソウ小草) |
腎臓結石、胆石などの各種の結石、腎臓病、高血圧などに | 全草 | 2〜15g/1日 煎剤 |
キンカン (金橘) |
咳止め、喉の痛み、かぜ、疲労回復に | 実 | 10個ばかり煎じ、これに氷砂糖を入れて溶かし、お茶代わりに飲む |
金銭草 | 尿道結石、胆石、でき物に用いられる | 葉 | 15〜30g/1日 煎剤 |
グアバ | 血糖値を下げるグアバ葉ポリフェノール、下痢止め、消炎止血に | 葉、果実、樹皮、根皮 | 10〜15g 煎剤 |
クロモジ (黒文字) |
脚気、むくみに内服、汁で洗うとできものにもよい | 皮、幹 | 10〜20g/1日 煎剤 |
クララ (苦参) |
あせも、湿疹、たむし、水虫に外用 | 根 | 20g/1日 煎剤 ……………………………… 浴用剤として20〜100g/1回 |
ヤマグワ (桑の葉) |
関節のクセ直しや、脱臼の時の整復に | 葉 | 10g/1日 煎剤 |
桑白皮 (桑の根) |
炎症をとり、尿を出し、咳きとめ、呼吸困難に | 根皮 | 5〜10g/1日 煎剤 |
クコ (カラスナンバン) |
高血圧、動脈硬化の人、一般には疲労回復、強壮強精に用いられる | 葉 | 5〜10g/1日 煎剤 |
クコ (地骨皮) |
微熱をとる | 根皮 | 5〜10g/1日 煎剤 |
クコ (枸杞子) |
一般によく用いられるものは実です。めまい、視力減退、腰膝の痛み、強精強壮剤として用いる | 実 | 5〜10g/1日 煎剤 |
ゲンノショウコ (タチマチグサ) |
下痢止め、腹痛に、又胃腸の調子を整える | 全草 | 10g/1日 煎剤 |
コンブ (ヒロメ) |
便秘で血圧の高い人に | 全体 | 10〜15g/1日 煎剤 |
ゴオウ | 心臓の働きが亢進しているものを静め、肝臓の働きを正常にもどす | 牛の胆石 | 0.1〜0.5g 頓服 ……………………………… 粉末にして少量の水で服用 |
五八霜 (反鼻) |
カルシウム、アミノ酸類を含み、滋養、強壮、体力減退の人に | 全体 | 粉末として1〜2g/1回 内服 |
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「さ」 行 | |||
サジオモダカ (沢瀉) |
抗腫瘍作用がある | 塊茎 | 5〜10g/1日 煎剤 |
サフラン (蕃紅花) |
血の道の薬として広く用いられ、生理からくるいろいろな症状に使用 | 花の柱頭 | 0.2〜3gを熱湯で浸出して内服 |
サルノコシカケ (梅寄性) |
抗腫瘍作用がある | 菌体 | 20〜30g/1日 煎剤 ……………………………… 藤こぶ、訶子、ハトムギなどと用いる |
シジミ (蜆) |
肝炎で黄疸を起しているとき、みそ汁として飲むとよい | 殻、身、真珠 | シジミ3リットルに同量の水を入れて煮る ……………………………… 市販のしじみエキスが便利 |
車前子 (オオバコの種子) |
咳止め、利尿の効果あり。気管支の粘液、消化液の分泌を増加する | 種子 | 5〜10g/1日 煎剤 |
車前草 (オオバコの葉) |
胃を強くし、体を強くする | 葉 | 5〜10g/1日 煎剤 |
スイカズラ (忍冬) |
はれ物、できもの、皮膚病などの熱をとり、毒を消す | 全草 | 20〜30g/1日 煎剤 |
スギナ | 利尿、咳止め、解熱、回虫駆除などに用いられる | 栄養茎 | 5〜10g/1日 煎剤 |
センブリ (当薬) |
苦味健胃薬で味覚を刺激して食欲を増進し、胃の運動、胃液の分泌を高める | 全草 | 1回4〜5本に熱湯をそそぎ、その液を服用する |
センナ | 体力があり、ひどい便秘症の人に用いる | 葉 | 3〜6g/1回を熱湯に少しつけておき、その液を服用する |
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「た」 行 | |||
ダイコンソウ (水楊梅) |
腫れ物、浮腫、夜尿症に | 全草 | 10g/1日 煎剤 |
タラノキ (タラ) |
糖尿病に用いる代表薬 | 根皮 | 10〜20g/1日 煎剤 |
タンポポ (蒲公英) |
乳の出にくい人や乳腺炎に | 根 | 10g/1日 煎剤 |
チガヤ (ボウ根) |
氷砂糖と一緒に煎じてむくみをとり、かぜにも効く | 根茎 | 8〜12g/1日 煎剤 |
ツルドクダミ (可首烏) |
滋養、強壮、強精薬 | 塊根 | 10〜20g/1日 煎剤 |
ツユクサ (ホタルグサ) |
喉の腫れ物、下痢止めや緩下薬として使用 | 茎、葉 | 15g/1日 煎剤 |
デンシチニンジン (田三七) |
止血の効があり、出血、貧血、肝炎、食欲不振、身体虚弱に | 根 | 1〜3g/1日 粉末 |
ドクダミ (十薬) |
できもの、皮膚病、常習便秘に | 地上部 | 10〜20g/1日 煎剤 |
栃の実 (七葉樹) |
胃の痛みに内服したり、しもやけ、水虫に外用 | 種子 | 殻をとり、果肉を粉にして湯でねって用いる |
唐胡麻 (ヒマシ) |
腹水をとったり瀉下剤に使用される | 果実 | ヒガン花の塊根の薄皮をとり、本品の殻をむいて等量を混ぜ、すり鉢ですりつぶして、足の土踏まずに塗る(足の浮腫) |
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「な」 行 | |||
ナンテン (南天実) |
喘息、百日咳のような頑固な咳に用いる | 果実 | 5〜10g/1日 煎剤 |
ナンバの毛 | 腎臓、脚気、浮腫、淋病などすべての利尿剤として | めしべ | 10g/1日 煎剤 |
ナスのヘタ | 果実の切り口かヘタの汁液で・イボをこすって取る。キノコ、魚などの食中毒によく、食べた物を吐き出す | ヘタ | 5g/1日 煎剤 |
ニワトコ (接骨木) |
腎臓病やむくみをとる。打ち身や骨折を早く治す | 茎、幹、根 | 20g/1日 煎剤 ……………………………… 煎じ薬を塗ったり黒焼きにして貼る |
ネズミモチ (女貞子) |
強壮・強精、目を明きらかにし、髪を黒くし、動脈硬化の予防となる | 実 | 10〜15g/1日 煎剤 |
ノイバラ (営実) |
便秘に | 実 | 3〜10g/1日 煎剤 |
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「は」 行 | |||
ハコベ (ハコベラヒヨコグサ) |
産後の浄血及び乳の出をよくし、盲腸炎にも使用 | 葉、茎 | 10g/1日 煎剤 |
バナバ | 糖尿病、ダイエット | 葉 | 10〜15g/1日 煎剤 |
浜千佐 (つるな) |
胃のただれや胃癌などに用いられる | 全葉 | 10〜20g/1日 煎剤 |
ハブ茶 (決明子) |
緩下剤、便秘を目的とした強壮薬で、高血圧などにお茶代わりに常用 | 種子 | 10〜20g/1日 煎剤 |
バラン (葉蘭) |
咳止め、痰切り、肋膜炎に | 根、葉、果実 | 5〜10g/1日 煎剤 |
ハトムギ (ヨクイニン) |
滋養強壮、イボ取り、皮膚を滑らかにする | 果実の殻 | 10〜30g/1日 煎剤 |
彼岸花 (蔓珠沙華) |
毒草だから内服しないこと | 球根、茎 | 唐胡麻の項参照 |
ヒキオコシ (延命草) |
胃腸病、胃けいれん、腹痛のようなさしこみに用いる | 茎、葉 | 10〜15g/1日 煎剤 |
一ツ葉 (石葦) |
利尿効果があり、腎臓によく、はれ、むくみ、かっけ、淋病によい | 葉 | 15g/1日 煎剤 |
菱の実 | 滋養強壮に使用。WTTCにも使用されている。潰瘍性疾患によい | 果実 | 10g/1日 煎剤 |
ビワ (枇杷) |
咳止めに使用したり、胃の働きを助ける | 葉 | 10g/1日 煎剤 |
フジバカマ (蘭草) |
口の渇きを止める目的で糖尿病に使用 | 葉 | 10g/1日 煎剤 |
藤コブ | 胃の働きを助け、炎症を取り除く | こぶ | 10g/1日 煎剤 |
ベニサラサ (ヒメレンリソウ) |
息が切れ、手足がむくむような慢性腎臓病に使用 | 葉 | 10g/1日 煎剤 |
ベニバナ (紅花) |
通経、月経痛、婦人病、冷え症、更年期障害に | 花 | 1〜3g/1日 煎剤 |
民間薬 (別名) | 主な効能 | 薬用部分 | 飲み方 |
「ま・や・ら」 行 | |||
マタタビ | リウマチや関節痛、中風に | 果実 | 10g/1日 煎剤 ……………………………… 熱湯に通してからよく乾かし、粉末にして1回3〜5gを内服もよい |
マムシの蒸し焼き | カルシウム、アミノ酸類を含み、滋養強壮剤として愛用されている | 全体(蒸し焼き) | 粉末として3〜5g/1日 内服 |
マクリ (海人草) |
カイニン酸等を含んでおり回虫駆除薬として使用された | 全草 | 10g/1日 煎剤 |
ミミズ (地竜) |
カゼの熱取りや、カゼは治ったが真熱があるとき | 全体 | 5〜10g/1日 煎剤 ……………………………… 甘草を少量入れて煎じる |
メグスリノキ | 民間で目薬として服用又は洗眼に用いる | 樹皮 | 3〜5gを煎じた液で洗眼 |
メハジキ (益母草) |
産後の諸病、婦人病からくる腰痛、腹痛、神経痛、リウマチに | 全草 | 10〜15g/1日 煎剤 ……………………………… 乳腺炎には、煎じ液で湿布する |
桃の葉 | あせも、ふけとり | 葉 | 10〜15g/1日 煎剤 浴用 100g ……………………………… 浴剤としてもよいし、煎じた液で洗ってもよい |
雪の下 (コジソウ) |
小児のひきつけに生の薬のしぼり汁を小サジ5杯位飲ませる。カゼにも用いる | 葉 | カゼの時は雪の下20g、氷砂糖少量、ショウガ1gを入れて煎じる |
ユズリ葉 (交讓木) |
駆虫薬として使用したり、喘息にも使用する | 葉 | 5g/1日 煎剤 |
ヨモギ (モチグサ) |
切り傷に葉を揉んでつけるとか、カゼ、子宮出血に煎じて用いる | 葉、茎 | 10g/1日 煎剤 |
ラフマ |
血液中の余分なコレステロールを減らし、高血圧症やダイエットに | 全草 | 3〜6g 煎剤 |