民間薬の効能と用い方
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あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 まやら行

   漢方薬と民間薬の区別
漢方薬は、何種類かの生薬を組み合わせて使用されるもの
民間薬は、生薬を単品で古くからの口づての方法で使用されているもの
ここでは、単品での使用法&効能を説明します。

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「あ」 行
赤芽柏 
(将軍木皮)
各種の腫れ物、胃潰瘍、胃酸過多に 樹皮 10〜20g/1日 煎剤
アケビ
 (木通)
浮腫、尿利減少、膀胱炎、月経不順、血の道症 つる性の茎 10〜20g/1日 煎剤
アサ 
(麻子仁)
体の弱い人の便秘、尿利減少、月経不順、乳汁不足に 5〜10g/1日 煎剤
………………………………
煎じる前、
実をつぶすとよい
アロエ 
(ロカイ)
大腸の運動を活発にするので少量では胃を強くし、多く飲めば下剤にもなる 0.5〜1.0g/1日 頓服
甘茶
 (土常山)
胃腸病や胃弱の人に、又糖尿病の砂糖の代わりに 5〜10g/1日 煎剤
アンズ
 (杏仁)
ゼイゼイという呼吸の苦しいような咳に 種子の中の仁 5g/1日 煎剤
イカリ草
 (淫羊かく)
精力減退、神経衰弱、ヒステリー、健忘症に 全草 10〜15g/1日 煎剤
………………………………
1g頓服
アララギ
 (一位)
糖尿病の薬として有名で、利尿効果もある 10〜20g/1日 煎剤
イチジク
 (唐柿葉)
神経痛、痔に浴用剤として 20〜100g/1回
イチョウ
 (白果、銀杏)
頻尿、夜尿症、虚弱児に 5〜6個/1日
………………………………
焼いて食べる
イノコズチ
 (牛膝)
血の道症、月経不順、腰脚痛に 10〜15g/1日 煎剤
ウコギ
 (五加皮)
虚弱体質の人や胃弱の人に 根、皮 15〜20g/1日 煎剤
………………………………
五加皮酒(100g対してホワイトリカー 1gの割でつける)
ウワウルシ
(クマコケモモ)
尿に菌の混じる人や、尿道炎、腎盂炎に 10〜15/1日 煎剤
ウツボ草
 (夏枯草)
利尿作用が強い 花穂 10〜15g/1日 煎剤
ウラジロガシ 
(菌朶)
結石、胆石を溶かし出す能力がある 30〜40g/1日 煎剤
エンジュ 
(槐花)
その成分のルチンが、もろくなった毛細血管を回復させる つぼみ 5〜10g/1日 煎剤
オタネニンジン
 (人参)
食欲不振、消化不良、嘔吐、下痢、病弱者に 根又は細根 5〜15g/1日 煎剤
オトギリソウ
 (小連翹)
出血止め、打撲・腫れ物・筋骨の痛みに、また含嗽薬として 全草 10g/1日 煎剤
オオツヅラフジ
(漢防己)
利水効果が強く、リュウマチ、神経痛に使用 茎、根茎 10g/1日 煎剤

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「か」 行
柿の葉 ビタミンCが多く含まれ、微熱、虚弱体質に使用 10〜20g/1日 煎剤
柿のへた
 (柿蒂)
しゃっくり止め へた 8g/1日 煎剤
カミツレ ヨーロッパではかぜ薬として有名 5gを急須に入れ、熱湯を注いで少し待ち服用する
カギカズラ
 (釣藤鈎)
頭の血管の痙攣を静める作用がある。小児のひきつけ、動脈硬化、高血圧に カギ及び茎 1〜5g/1日 煎剤
カキドオシ
 (連銭草)
糖尿病患者の喉の乾き、及び小児のカン 全草 10〜20g/1日 煎剤
カワラヨモギ
 (茵陳蒿)
肝炎、黄疸、じんま疹、浮腫に 花穂、茎 10〜20g/1日 煎剤
カンゾウ
 (甘草)
喉の痛み、腹痛に服用、痔の痛みに温罨法で 根及びストロン 6〜10g/1日
高血圧の方は長期服用しないで下さい
キササゲ
(アズサ・
カミナリサゲ)
慢性腎炎、足のぼんに水のたまる人 果実 10g/1日 煎剤
キハダ
 (黄柏)
苦味健胃、整腸、黄疸、下痢に内服、口内炎、打撲、ねんざに外用 周皮を除いた樹皮 1〜3g/1日
………………………………
打撲には粉末を酢、卵白と練って外用
キュウリ
 (胡瓜)
利尿の効果があり、腎炎などに用いる 5〜10g/1日 煎剤
キランソウ
(金ソウ小草)
腎臓結石、胆石などの各種の結石、腎臓病、高血圧などに 全草 2〜15g/1日 煎剤
キンカン
 (金橘)
咳止め、喉の痛み、かぜ、疲労回復に 10個ばかり煎じ、これに氷砂糖を入れて溶かし、お茶代わりに飲む
金銭草   尿道結石、胆石、でき物に用いられる 15〜30g/1日 煎剤
グアバ   血糖値を下げるグアバ葉ポリフェノール、下痢止め、消炎止血に 葉、果実、樹皮、根皮 10〜15g 煎剤
クロモジ
 (黒文字)
脚気、むくみに内服、汁で洗うとできものにもよい 皮、幹 10〜20g/1日 煎剤
クララ 
(苦参)
あせも、湿疹、たむし、水虫に外用 20g/1日 煎剤
………………………………
浴用剤として20〜100g/1回
ヤマグワ
 (桑の葉)
関節のクセ直しや、脱臼の時の整復に 10g/1日 煎剤
桑白皮
 (桑の根)
炎症をとり、尿を出し、咳きとめ、呼吸困難に 根皮 5〜10g/1日 煎剤
クコ
 (カラスナンバン)
高血圧、動脈硬化の人、一般には疲労回復、強壮強精に用いられる 5〜10g/1日 煎剤
クコ
 (地骨皮)
微熱をとる 根皮 5〜10g/1日 煎剤
クコ
 (枸杞子)
一般によく用いられるものは実です。めまい、視力減退、腰膝の痛み、強精強壮剤として用いる 5〜10g/1日 煎剤
ゲンノショウコ
(タチマチグサ)
下痢止め、腹痛に、又胃腸の調子を整える 全草 10g/1日 煎剤
コンブ
 (ヒロメ)
便秘で血圧の高い人に 全体 10〜15g/1日 煎剤
ゴオウ 心臓の働きが亢進しているものを静め、肝臓の働きを正常にもどす 牛の胆石 0.1〜0.5g  頓服
………………………………
粉末にして少量の水で服用
五八霜
(反鼻)
カルシウム、アミノ酸類を含み、滋養、強壮、体力減退の人に 全体 粉末として1〜2g/1回 内服

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「さ」 行
サジオモダカ
 (沢瀉)
抗腫瘍作用がある 塊茎 5〜10g/1日 煎剤
サフラン
 (蕃紅花)
血の道の薬として広く用いられ、生理からくるいろいろな症状に使用 花の柱頭 0.2〜3gを熱湯で浸出して内服
サルノコシカケ
(梅寄性)
抗腫瘍作用がある 菌体 20〜30g/1日 煎剤
………………………………
藤こぶ、訶子、ハトムギなどと用いる
シジミ
 (蜆)
肝炎で黄疸を起しているとき、みそ汁として飲むとよい 殻、身、真珠 シジミ3リットルに同量の水を入れて煮る
………………………………
市販のしじみエキスが便利
車前子
 (オオバコの種子)
咳止め、利尿の効果あり。気管支の粘液、消化液の分泌を増加する 種子 5〜10g/1日 煎剤
車前草
 (オオバコの葉)
胃を強くし、体を強くする 5〜10g/1日 煎剤
スイカズラ
 (忍冬)
はれ物、できもの、皮膚病などの熱をとり、毒を消す 全草 20〜30g/1日 煎剤
スギナ  利尿、咳止め、解熱、回虫駆除などに用いられる 栄養茎 5〜10g/1日 煎剤
センブリ
 (当薬)
苦味健胃薬で味覚を刺激して食欲を増進し、胃の運動、胃液の分泌を高める 全草 1回4〜5本に熱湯をそそぎ、その液を服用する
センナ 体力があり、ひどい便秘症の人に用いる 3〜6g/1回を熱湯に少しつけておき、その液を服用する

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「た」 行
ダイコンソウ
 (水楊梅)
腫れ物、浮腫、夜尿症に 全草 10g/1日 煎剤
タラノキ
 (タラ)
糖尿病に用いる代表薬 根皮 10〜20g/1日 煎剤
タンポポ
 (蒲公英)
乳の出にくい人や乳腺炎に 10g/1日 煎剤
チガヤ
 (ボウ根)
氷砂糖と一緒に煎じてむくみをとり、かぜにも効く 根茎 8〜12g/1日 煎剤
ツルドクダミ
 (可首烏)
滋養、強壮、強精薬 塊根 10〜20g/1日 煎剤
ツユクサ
 (ホタルグサ)
喉の腫れ物、下痢止めや緩下薬として使用 茎、葉 15g/1日 煎剤
デンシチニンジン
(田三七)
止血の効があり、出血、貧血、肝炎、食欲不振、身体虚弱に 1〜3g/1日 粉末
ドクダミ
 (十薬)
できもの、皮膚病、常習便秘に 地上部 10〜20g/1日 煎剤
栃の実
 (七葉樹)
胃の痛みに内服したり、しもやけ、水虫に外用 種子 殻をとり、果肉を粉にして湯でねって用いる
唐胡麻
 (ヒマシ)
腹水をとったり瀉下剤に使用される 果実 ヒガン花の塊根の薄皮をとり、本品の殻をむいて等量を混ぜ、すり鉢ですりつぶして、足の土踏まずに塗る(足の浮腫)

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「な」 行
ナンテン
 (南天実)
喘息、百日咳のような頑固な咳に用いる 果実 5〜10g/1日 煎剤
ナンバの毛 腎臓、脚気、浮腫、淋病などすべての利尿剤として めしべ 10g/1日 煎剤
ナスのヘタ 果実の切り口かヘタの汁液で・イボをこすって取る。キノコ、魚などの食中毒によく、食べた物を吐き出す ヘタ 5g/1日 煎剤
ニワトコ
 (接骨木)
腎臓病やむくみをとる。打ち身や骨折を早く治す 茎、幹、根 20g/1日 煎剤
………………………………
煎じ薬を塗ったり黒焼きにして貼る
ネズミモチ
 (女貞子)
強壮・強精、目を明きらかにし、髪を黒くし、動脈硬化の予防となる 10〜15g/1日 煎剤
ノイバラ
 (営実)
便秘に 3〜10g/1日 煎剤

民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「は」 行
ハコベ
(ハコベラヒヨコグサ)
産後の浄血及び乳の出をよくし、盲腸炎にも使用 葉、茎 10g/1日 煎剤
バナバ   糖尿病、ダイエット 10〜15g/1日 煎剤
浜千佐
 (つるな)
胃のただれや胃癌などに用いられる 全葉 10〜20g/1日 煎剤
ハブ茶
 (決明子)
緩下剤、便秘を目的とした強壮薬で、高血圧などにお茶代わりに常用 種子 10〜20g/1日 煎剤
バラン
 (葉蘭)
咳止め、痰切り、肋膜炎に 根、葉、果実 5〜10g/1日 煎剤
ハトムギ
 (ヨクイニン)
滋養強壮、イボ取り、皮膚を滑らかにする 果実の殻 10〜30g/1日 煎剤
彼岸花
 (蔓珠沙華)
毒草だから内服しないこと 球根、茎 唐胡麻の項参照
ヒキオコシ
 (延命草)
胃腸病、胃けいれん、腹痛のようなさしこみに用いる 茎、葉 10〜15g/1日 煎剤
一ツ葉
 (石葦)
利尿効果があり、腎臓によく、はれ、むくみ、かっけ、淋病によい 15g/1日 煎剤
菱の実 滋養強壮に使用。WTTCにも使用されている。潰瘍性疾患によい 果実 10g/1日 煎剤
ビワ
 (枇杷)
咳止めに使用したり、胃の働きを助ける 10g/1日 煎剤
フジバカマ
 (蘭草)
口の渇きを止める目的で糖尿病に使用 10g/1日 煎剤
藤コブ 胃の働きを助け、炎症を取り除く こぶ 10g/1日 煎剤
ベニサラサ
(ヒメレンリソウ)
息が切れ、手足がむくむような慢性腎臓病に使用 10g/1日 煎剤
ベニバナ
 (紅花)
通経、月経痛、婦人病、冷え症、更年期障害に 1〜3g/1日 煎剤


民間薬 (別名) 主な効能 薬用部分 飲み方
「ま・や・ら」 行
マタタビ リウマチや関節痛、中風に 果実 10g/1日 煎剤
………………………………
熱湯に通してからよく乾かし、粉末にして1回3〜5gを内服もよい
マムシの蒸し焼き カルシウム、アミノ酸類を含み、滋養強壮剤として愛用されている 全体(蒸し焼き) 粉末として3〜5g/1日 内服
マクリ
 (海人草)
カイニン酸等を含んでおり回虫駆除薬として使用された 全草 10g/1日 煎剤
ミミズ
 (地竜)
カゼの熱取りや、カゼは治ったが真熱があるとき 全体 5〜10g/1日 煎剤
………………………………
甘草を少量入れて煎じる
メグスリノキ   民間で目薬として服用又は洗眼に用いる 樹皮 3〜5gを煎じた液で洗眼
メハジキ
 (益母草)
産後の諸病、婦人病からくる腰痛、腹痛、神経痛、リウマチに 全草 10〜15g/1日 煎剤
………………………………
乳腺炎には、煎じ液で湿布する
桃の葉 あせも、ふけとり 10〜15g/1日 煎剤
浴用 100g
………………………………
浴剤としてもよいし、煎じた液で洗ってもよい
雪の下
 (コジソウ)
小児のひきつけに生の薬のしぼり汁を小サジ5杯位飲ませる。カゼにも用いる カゼの時は雪の下20g、氷砂糖少量、ショウガ1gを入れて煎じる
ユズリ葉
 (交讓木)
駆虫薬として使用したり、喘息にも使用する 5g/1日 煎剤
ヨモギ
 (モチグサ)
切り傷に葉を揉んでつけるとか、カゼ、子宮出血に煎じて用いる 葉、茎 10g/1日 煎剤
ラフマ  
血液中の余分なコレステロールを減らし、高血圧症やダイエットに 全草 3〜6g 煎剤