SEPPドライブ冶具

20150618〜


目次

簡易型 20160505〜
大袈裟版 まだです
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はじめに

未開示・妄想中の管球式OTLネタが結構ありまして、困惑しつつ楽しみでもあります。いつもの芸風ですが、無帰還の(局部帰還要素もナシの)SEPP出力段を調べたくなりまして、堪え切れませぬ。

平衡入力のCSPPやら、そのお仲間circlotoronでしたら、445冶具でドライブ出来ます(Fullパワーまでとは言わない)が、SEPP出力段ですと・・・メンド臭い“打消し”問題が御座います。低歪みを狙えるOPアンプ構成では・・・応用の知見・創意が無いのです。安易だがタマの回路を高耐圧半導体に置き換えるくらいしか・・・アイデアは思い浮かびません。タマでやりゃあエエだろ?タマで・・・と言われそう。

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簡易型

20160505〜

タイトル下の「20150618〜」に妄想したネタは後回しにして、このGW中に沸き起こった“楽な方”の妄想から述べてまいります。

簡易型回路 画像 イキナリですが、高耐圧MOS素子のD-S分割回路でSEPPをドライブする冶具です。手始めに「25E5...」の基礎実験のワンポイント用途のつもりでした。

利得無し、445冶具管球式ブースター必須の簡易型ですが、バイアス値−40V未満のSEPP出力段なら、多分使い物になるだろう位のスタンスです。

結合コンデンサの馬鹿げた数値は、出力段の低域F特を調べるため・・・と弁明。電源入れるのが怖いな。

余りモノ死蔵部品だけで結構できちゃうのも怖い・・・。CRリード線の異様な長さは、再利用を念頭に置いたセコさが滲み出たものと思われ・・・語尾曖昧・・・

意味あるのか?・・・との回答になるかどうか解りませんが、無帰還SEPP出力段の特性を調べたくなったのです。近年の習い性でもある、
菊水PMCシリーズでの通電テストで得られたNoハム状態を基礎に、AC点火時のハム調査。8Ω負荷への裸利得。局部帰還要素を排除したSEPP回路の出力インピーダンスの実測などなど・・・。

Hハム以外なら、既に設計計算方法が確立されてるぞ、と突っ込まれそうです。武末数馬先生のファンを自認していながら、何も学んでいないのか?・・・とも。近年はシミュレータ手法もあるから尚更ですな。しかし・・・と弁明するなら、実験・実測して得られた数値しか信用しない、自身の“芸風・習い性”なんだ・・・と言い訳しましょう。

注:本ページでは「上側」「下側」の記述も併用しております。プレート(ドレイン)側とかカソード(ソース)側・・・の、どっちか決めればエエものを、と思わんでもない。しかし今後、PK(DS)分割ではない回路でSEPPドライブする場合・・・やっぱし「上...」「下...」の呼称も使いたい。P1とかP2・・・などと番号振る?のは自分が混乱しそう。

簡易型の試験 P-K分割のウンチクは書かないけど、黒田徹氏のラ技連載「実験:トランジスタ・アンプ設計講座●実用技術編」の2010年2月号「PK分割/オートバランス位相分割回路」は重要資料と考えます。

ところで、タマのP-K分割は二回ほどの経験しかないのに、もうMOS素子でやる?。

簡易型冶具のF特1

簡易型冶具のF特2 DS-5102Bのみの接続で測定。

異様な結合コンデンサ容量のおかげで、低域は1Hz程まで伸びてます。低域端の上下不平衡は、打ち消し用のコンデンサが2.7kΩをバイパスしきれなくなった事で生じたものと考えます。初期値100μFを増量したカーブも併記しました。
これ以上の改善は・・・更なる愚直な増量?しか無さそう。

高域の不平衡は、2SK310の接合間容量による、と・・・黒田氏文献からの受け売りを書きます。黄色と薄緑線は思ふ策を弄した特性。仔細にADJすれば一致させられそうではある。

100Hz 1kHz 10kHz 10kHz・下側22pF付加

習い性の“定番3周波数”上下方形波応答。入力波形観測は省略。CH1:上側出力波形でトリガを掛けてます。

左3枚は打ち消しコンデンサ300μF、思ふ策無し。10kHzの上側波形に丸みが見えます。右端は思ふ策の22pFを下側負荷に付加した波形です。やや過剰に効いた按配ですが、SEPP出力段がぶら下がったら意味希薄かも知れません。

簡易型冶具の歪み率1 簡易型冶具の歪み率2 オーディオアナライザ・MAK-6630のOSC直送り、バランス受け測定。外付け100kΩ負荷と思ふ策22pFは削除します。

同アンバランス受けでは、下側B入力の内部接続が維持されて、上側A入力のみの指示をする様子。上下の負荷状態の変化は無いと思われますから、好都合。しかし作業は、A/B接続ケーブルの差し替えだ。

上下出力のハム値が異なります。菊水PMC...供給なのに?・・・。どうやら上側出力に環境Noisが乗った様相で、丸裸の弊害でしょう。部屋の照明入れただけで倍増。下側も同様ですが一桁少ないのは・・・次に行うZo測定で何か解るかも。なお、高レベルでは上下の歪み率が揃います。バランス受けの歪みは、低レベルで上側Noisに寄り添い、高レベルでは・・・加算される上下歪みと同じですな。相殺も加算も無い。いや電圧だけは加算されてるから・・・もう、ど〜でもいいや。。。

タマのPK分割単体を測定したことは無いンで、比較対象を提示できません。古い銘柄の2SK310ですが、ありていなタマより高gmでしょうから、幾らかは低歪みなんぢゃなかろうかと楽観。

簡易型冶具のドレイン波形電圧 簡易型冶具のソース波形電圧 簡易型冶具の歪み波形 左2枚は445冶具でドライブした平衡出力40Vrms時の、ドレイン・ソース波形のDCmaxとmin電圧値を読んだモノ。まだ余裕あるから***Vrms以上は期待できそ〜。

右端は両出力のバランス受け波形歪み。PPやら差動ぢゃないから、2次歪み主体です。なお、金属シャーシ未収納冶具同士の組み合わせだからか、Noisは悪化。大レベル一点のみの開示で、他は隠蔽。

3行空けのために・・・こげなことを

簡易型冶具のF特3 思い出し実験。アナライザへのUnknown接続ケーブルは200pFほどあるので、コレの存在がF特にどんな影響があるか調べてみましたら・・・

25E5(T)やらのSEPPがこんな入力容量を持ってるとは思えません。
いや、最適負荷抵抗値辺りだとミラー効果が無視出来なくなるかも。仔細は未検討ですが・・・。

3行空けのために・・・こげなことを

「P-K分割のウンチクは書かないけど、」と書いたけれど、謎の多い理解不足を痛感する“P側Zo≒K側Zo?”は本当かどうか。タマぢゃなくても原理は同じだろうさ・・・と、突っ込んで見ました。

冶具の上側Zo測定回路 冶具の上側・1kHz時の測定波形 1kHz時の上側Zo≒10.1kΩ。直列100Ω分を引くと、RL=10kΩそのもので、出来すぎの結果。

下側へのモレは見えずNoisレベル以下。ドレイン側ではンMΩ級のインピーダンスかと想像します。

冶具の下側Zo測定回路 冶具の下側・1kHz時の測定波形 1kHz時の下側Zo≒180Ωの結果ですので、単純引き算では80Ω。100Ωだったら、|Yfs|≒10mSってコトになるが。

なお、上側にも盛大に波形が出てるのは、ゲート接地増幅器として動作していると理解しました。

習い性の、電流注入法です。上下の負荷状態を揃える工夫はしたつもりです。測定波形2種↑が似てしまったのは偶然?・・・必然?・・・。

P-K分割(D-S分割も)回路のグリッド(ゲート)に信号を加え、両出力に現われる電圧を「両負荷一致状態を維持し、負荷値を変えて」調べる考え方に疑問を感じたのです。前述の黒田氏文献からの影響そのものでしょうし、氏の計測シュミレーションでやってる方法です。

冶具上下の出力インピーダンス特性 黒田氏がシュミレーションされた12AX7のPK分割回路の結果に、数値以外は似た傾向が得られました。

言い訳:デジタルオシロの演算数値は、画面全体に波形が写ってないと誤差が大きいでしょう。従って・・・下側インピーダンスの下限値は“怪しい”のです。

他にも手抜きしてる気もしますが、上下インピーダンスが一致してるはずなのに誤差でこうなった?・・・そりゃにゃあて。

様々の考え方、感じ方のなかで“気に入った”方を選んだ、理由付けみたいな結果の導き方でしたが、ど〜かな。でも、こうでないと昔ッからあるP-K分割への“打消し”手法そのものが成立しませんぜ。

以上で簡易型の吟味考察は終了です。総合して、使いモノになると感じましたので、手始めに25E5/50JY6...で試してみます。

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大袈裟版

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まだ妄想中。簡易型は入力→片側出力への利得が無いので、何時かの日にはやりたい6080やら「ほにゃらら...」など、μ=2クラスの鈍いタマには力不足と存じます。445冶具の平衡出力40Vrmsを4〜5倍ほど増幅して、同時に昔ッからの“打消し”電圧を受けられる奴を考え中なのですが。

3行空けのために・・・こげなことを

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