マッチングトランス実験

20150917〜


目次

パナソニック・W2-ST60
W2-ST60・周波数特性
W2-ST60・インピーダンス特性
W2-ST60・インダクタンス
W2-ST60・思い出し実験 330Ω使用その他
旧タンゴ・FU-60-16
***


はじめに

ほんの一部・・・かどうか定かではありませんが、管球式OTLを好まれる御仁が身近にもおられます。困った事に・・・自分もソレでして、いつかは「○△□×」でやる・・・などと妄想(未開示)ネタが幾つか御座います。

イキナリ厄介なタマに手を出すのが怖いので、7PMT管による「30Vレス管シリーズ・」3作からスタートしたOTL経験では、それなりに知見を得ました。今後の展望は未だ「妄想」に留まっておりますが、如何せん“ムリは承知”の動作条件にいささか及び腰。

純粋な“原理主義”的OTL派からすれば日和見そのものですが、折衷案としての「マッチングトランス」使用はW無理”を緩和する現実的手法と考えます。問題は手頃なトランスが見つからない事でした。

注:30A5・SRPP30MP23・SEPP30MP27・低負荷OTL


パナソニック・W2-ST60

20150917〜

第2作目の30MP23・SEPPでは、無謀にも「手巻きマッチングトランス」を載せて、概ね目論みの性能は得られたのですが、所詮はシロートの真似事。真っ当な設計者の手による完成品を探しておりました。

NOGUTHI・PA-4(@11490)が相当品と思われますが、使用例は見つからず二の足踏んでました。コチラは件のHPで拝見したデータが決めてですなあ。

パナソニック・W2-ST60 真空管OTLに詳しいHPから頂戴した情報で、Panasonic「RAMSA」ブランド?のマッチングトランス「W2-ST60」。帯域はソレナリでも癖の無い高域特性とお見受けしました。貴重な実験報告で大変助かります。

地味だが真面目な?合わせカバー体裁にも好感。線の引き出しが上方なのは、パナさんが意図する「正規使用」時に必要な設計形状だと思います。件のHP使用例では、足(アングル)の位置変更で下向き引き出しにされたそうです。

←画像は、SHOP掲載からの拾い物。

購入前に知り得た情報は、件のHPのデータと、「1次84/167Ω:2次4/8/16Ω・60W」程度の規格数値くらいです。

最初に試したい「30MP27...」では、167Ω負荷は殆ど最適値ですが、8W程か。出力数値より、出力段の負担緩和と歪み減少に期待します。

中身

外見

体裁を整えました。閉鎖筐体では“つまんない”
気がしたので・・・いや、上下パネル素材が
余ってるのでこんなスタイルに。いやいや・・・
こんなのが好みなのかも。

今後作ろうと思う低負荷OTLに使いまわしたい意図もあります。既に3〜4台の妄想してますが、何時になるやら。

↑実物にはどこにも「Panasonic」「RAMSA」名が書かれておりません。カバー上端の「051515 HDK」ラベルからは・・・何も解りませんでした。

余談ついでに余計な一言。DC重畳がありえない?100V/70Vライン用マッチングトランスだからか、ラップジョイントのコア積層が見えます。「30Vレス管シリーズ」機のような出力C付き回路でも、初段カソード回路から負帰還抵抗を経由した微小電圧が加わります。どの程度までなら特性の劣化を起こさないのか、調べた方が良いかも知れません。

なおDMM・PC-510計測では、1次167ΩタップのDCR≒4.7Ω、同84Ωは3.3Ωでした。

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W2-ST60・周波数特性

出力トランスの単体測定をされる方は、めっきり減った昨今で御座います。武末先生式の方法は・・・したくても大変、でもやって見たい憧れ?を抱くのは“偏って”るかも。幸いなことに、本件のマッチングトランスならば、DC重畳や平衡信号源が不要なので、アマチュアの範疇でもナントカ出来そうな気がしたのです。

F特測定回路 測定風景 Zo<0.5Ω(10Hz〜100kHz)の新作・広帯域「風」バッファを使用した測定回路と測定風景です。実用状態ではないが、信号源インピーダンスZs=167/84Ω時も調べました。

挿入した167/84Ωはかなり大袈裟(1kΩ3Wの盛り合わせ)ですが、後にダミーロード目的にも耐える様に拵えました。

実験初期には「超簡単...」をバッファに使いまして・・・なぜかソレの出力波形が上下に揺らぎ、波頭がクリップします。信号振幅を下げるとクリップは回避できますが、揺らぎそのものは収まりません。電源非接地式の回路構成が、トランスと妙な「共振?」したのかもと想像してます。167Ωを介しますと軽減→収束・・・う〜ん、深いナゾだ。

新作・広帯域「風」バッファでは安定します。気になって、無極性接続で470+470μFの出力コンデンサを想定して挿入してみますが、10Hz以下のレスポンス低下(アタリマエか)が見えて、安定。同2200+2200μFでは3Hzにレスポンスピークが見えて、でも揺らぎは無い。同9400+9400μF(2.5Hzピーク)でも安定・・・少なくとも、直列に挿入されたコンデンサの存在は、揺らぎの元では無さそうです。

そのレスポンスピークは、容量とインダクタンスの共振に他なりますまい。しかし無帰還OTLちゅうのは・・・多分「作らぬ」つもりなので、帰還ループ内の出力コンデンサが「ナニ」を起こすか起こさないか・・・。件のHP作例でも、ソレといった事象の記述が無いから、楽観してます。

注:お試しの「直列コンデンサ」は当然除去して実験します。念のため。

F特167Ωタップ 167Ωタップ使用時、信号源インピーダンスは
2種試しました。

詳細に調べますと、多少の凸凹は見つかりますが概ね素直です。

F特84Ωタップ 84Ωタップの測定も4Vrmsのまま進めましたら、結構な差が見えました。

う〜ん、ココは70%の2.8Vrmsが「同条件」なのでは?と調べ直しますと、低域は似た按配に。しかし高域は・・・。

167Ωフルタップ使用の方が良好なのは当然?。84Ωの低Zsドライブでは高域が34kHz・−3db落ちなので、いささかガッカリ。

気になったのは、低インピーダンスドライブで高域が劣化する傾向です。百瀬了介氏「ラジオ技術全書007A・増補版ハイファイアンプの設計」や、ラ技DEC1976年、武末先生の「出力トランスの設計持論(2)」などで、漏洩インダクタンスとの関連が解説されておりまして、この後調べる予定のインピーダンス特性は興味深いのです。

近年、この種のテーマを論じる方を存じ上げません。「音質」に関係が無い?・・・という事なのかど〜なんだか。

Zs167Ω・1Hz Zs167Ω・2Hz Zs167Ω・4Hz Zs167Ω・10Hz

信号源インピーダンス=167Ω時の、1次167Ωタップ、1Hz、2Hz、4Hz、10Hz正弦波波形です。黄色ch1がバッファ出口波形、ローズ色ch2が8Ω負荷波形です。4Hzでも“ゆがんでる”のが見えます。

信号源インピーダンス=84Ω時の、84Ωタップでは同じ4Vrms測定ですと波形歪が著しい。70%の2.8Vrmsでは似た程度に。

Zs0Ω・1Hz Zs0Ω・2Hz Zs0Ω・4Hz Zs0Ω・10Hz

信号源インピーダンス≒0.5Ω時の、167Ωタップ、1Hz、2Hz、4Hz、10Hz正弦波波形です。2Hzでも“そんなにゆがんでない”よーに見えます。

信号源インピーダンス≒0.5Ω時の、84Ωタップでは、4Vrms測定ですと波形歪が著しい。70%の2.8Vrmsでは同等に、ちょっと及ばない。

信号源電圧の上限が7Vrms未満なので、100Vやら70Vなどの定格レベル測定は無理です。高レベルを調べるなら、ソレナリのOTLアンプを拵えた方が早いかな。Eb≒200Vの、6KG6/40KG6A系×2本・簡略多結SEPP(武末先生の作例あり)など。

Zs167Ω・100Hz Zs167Ω・1kHz Zs167Ω・10kHz 信号源インピーダンス=167Ω時の、167Ωタップ、定番3種方形波応答波形です。

上側はバッファ出口波形、下が8Ω負荷波形です。

Zs0Ω・100Hz Zs0Ω・1kHz Zs0Ω・10kHz 信号源インピーダンス≒0.5Ω時の、167Ωタップ、定番3種方形波応答波形です。

84Ωタップの方形波応答は省略・・・前述のF特から按配が読めそうです。総じて“極端なクセ”は無さそうに感じますが、帰還ループに含めてカマワンかどうかは微妙。本件情報元ネタのHPでは、両方試されたのち1次側からの帰還を選ばれたと記されています。

なお、信号源インピーダンスで、高低域の「どっち取る?」判断が求められるのは、なんだかな〜。

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W2-ST60・インピーダンス特性

Zp測定回路 インピーダンス測定回路です。

無理して10Hz以下も調べるので、LEADER・LMV...ではレスポンス低下と“指針の振れ”過剰のため読み取り却下。3201回路計のAC3Vレンジの2Vrms指示固定(出来ない領域もあり)を基本に進めました。

測定電流一定・・・が条件に出来ません。しなくてイイのかもしれませんが、プロはど〜やってんでしょう。

得られたカーブから1次インダクタンス他が計算できると、AyumiさんのHPで学びました。

Zp167Ω時 負荷開放時、50Hzのインピーダンス「1465Ω」から、1次インダクタンスは約4.67H、同40kHzの「2827Ω」から、分布容量は1408pF・・・こんなに?。

負荷短絡時、20kHzの「64.5Ω」から、漏洩インダクタンスは0.512mHと算出されました。

Zp84Ω時 負荷開放時、50Hzのインピーダンス「822Ω」から、1次インダクタンスは約2.62H、同40kHzの「1382Ω」から、分布容量は2881pF・・・こんなに?。

負荷短絡時、20kHzの「49.5Ω」から、漏洩インダクタンスは0.392mHと算出されました。

←縦軸の単位が一桁違います。

耳学問の聞きかじりですが、巻き数の少ないトランスは「分布容量」不足で、高域にインピーダンスピークができ易いとか。しかし、上記からそんな按配とはピンとこない・・・。1次インピーダンスそのものが、2.5〜10kΩ台の一般出力トランスよりも二桁ほど小さいので、比較しづらい。

妄想が許されるなら・・・って、勝手に繰り広げます。100V/70Vライン用・・・の数字から「高電圧」イメージを受けますが、6BM8などの3W/5kΩ出力段でも122Vrms・・・。そして、対地DC電圧は“0V使用だろう”事から、線間・層間絶縁紙(フィルムかも)は薄かろうと。

ついでに、もしかして巻線のサンドイッチ構造はしていないのか、単純なのかも・・・などと。だって、拙手巻きマッチングトランスの、最初の巻線構成にソックリなインピーダンス単峰だもンで。

とにかく、低インピーダンス信号源で高域が劣化する“根拠”は判明しました。このW2-ST60だけの個性なのかど〜かは知りませんが、変えようが無い。帰還ループに含めて按配探りするのも面倒な気がします。かといって、Zs=Zp〜0.5Ω間の“オトシドコロ”を見つける気も失せました。30MP27...なら、167Ωタップ使用の低インピーダンス送りになるので、我慢しよう。

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W2-ST60・インダクタンス

武末先生式?のインダクタンス計測です。167Ω60W・・・と言うか・・・最大電圧は100Vrmsそのまんまですな。

Lp測定回路 パナのインダクタンス アマチュアの立場ではいささか大袈裟な測定方法ですが、トライしてみました。

100V:100Vの外部トランスをスライダックでADJするので、10V未満の設定が粗っぽい感覚です。測定電流は大した事無いので、4Vrms以下ではFG-274に置き換えております。なお、167Ωタップの負荷開放Zp測定値で、インダクタンスを算出した50Hzでのポイントは、約0.14V/Hzかと。概ね一致してホッとします。

さて、武末先生はこのカーブからトランスの出力耐量を読み取られてます。定損失η=9*%なども計算式に含められてますが、それは・・・解りませんな。乱暴にもη=100%として、甘めに見た“167Ω時1V/Hz”を上限としても、40Hzで10W未満なのです。60W定格を同様に妄想しますと・・・ど〜やら100Hzがイイとこか。84Ωタップでも0.7V/Hz上限と見えるので、これも同じですな。

ところで、イマドキの電灯線電圧波形で、この種の測定を行うのは“正しい”のか自信が無い。しかし、波頭があんなンでも、サンプルの1次巻線電圧(Vo>50Vrms)波形に歪みは見て取れます。ただ、撮影して掲げるのなら、別途低ひずみ100V電源を用意すべきでしょうなあ・・・。

V/Hzなどという単位は・・・武末先生の文献以外ではなかなかお目にかかれません。そして理解もイマイチなのです・・・と弁明して、ツッコミから逃げます。

いささか期待が過大だった印象です。アンプにカマす前に調べた功罪を自問自答中。ソレナリのPA用を“流用する”程度の意識で扱った方が・・・いや、これで十分なのかもしれません。音がど〜たらこ〜たら、多分言わないから。

オマケ実験・・・というか、DC重畳への懸念を前に書いてしまい、黙ってスルーするのも後ろめたくなったのです。いや、テスト方法のアイデアが浮かんだ事もありますが。

DC重畳実験 やや大袈裟ですが、最大100Vrmsの測定電圧に耐え、測定対象に対して
高インピーダンスを保ったままンmAdcを流し込む・・・結構メンドウ。

DCカットで挿入したケミコンはデカ過ぎですが、両端子間0.5Vrms未満。
一桁ケチると、信号源側で上限超えるかも。なお、入り口の方がレベル
小さいって・・・ナニ?!。

L+R直列やらC+R直列回路の「AC電圧測定」だからか、一見訳ワカラン電圧配分が見える。おっと、これ以上は語らンとこう、墓穴を掘る。

イマドキならDC重畳には、半導体回路の機能を応用する方がカッコ良さそうです。でも、手頃なCHが余って(死蔵とも言う)いるので、原始的?な武末先生式アレンジが出来ました。

60Hz100Vrms信号源の電灯線電源使用を止めたのは、少々だが指示値の揺れを嫌ったのです。いや〜、最初からコレをやれば良かったなと後悔してます。幸運?な事に、バッファが能力的には上限ギリギリで、危ういトコロでした。

DC重畳データ DC電源を0Vにして、先のインダクタンス計測値の再確認も。微妙な違いは・・・無視しよう。

ついでだからと、波形を記録しました。しかし重畳後の変化は・・・有るにはあるが・・・少なく、波形2枚を重ね合わせでもしないと解りません。

デジタルオシロ単体にその機能が見つからない(別売アプリを要すらしい)ので、DC重畳ナシの40Vrms時、100Vrms時・・・。実は、昇圧用トランスの歪みも含んでる気がしてなりません。実験サンプルの性能だけを抽出するとなると更に工夫が要りそうです。

1mA重畳から始めたのですが、数値変化が少なく(L減少傾向は見える)省略。10mAデータは、インダクタンス半減で相当過酷だったかも。でも、47mVのオフセット電圧で生じるワケだ。

DC重畳の弊害は、インダクタンスの低下を・・・と、多くの文献・解説・WEB情報で述べられております。今回は、インダクタンス値の実測で、実態を見つめることが出来ましたが、現実問題として考えれば、アンプの低域レスポンスの劣化や、低域歪みの増加で判断するほうが余程実用的なのでは・・・と、今更のように気付きます。

DC重畳実験 クドイのは承知ですが、まあ・・・武末先生の真似事をしたかったちゅうのが“本音”と言わねばなりますまい。そして、いささかムキになってトランス単体測定を強行しましたが、ああ・・・なるほど・・・以上の達成感は少なく、若干の疲労感。

60Hzオンリーの実験だから、昇圧トランスが遠くても平気・・・と、右下に。

3行空けのために・・・こげなことを

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W2-ST60・思い出し実験

330Ω使用その他

思い出し実験その1です。2次のズラシで330Ω風になり、SEPPの守備範囲は拡大します。問題は・・・性能の変化は如何ほどに?。

2次ズラシ330ΩF特 2次ズラシ330ΩZp

おお、凸凹が酷くなりまして、見なきゃ良かったと・・・もう遅い。帰還ループに入れるのは止めたいカーブです。Zs≒0.5Ω時の低域は良好に“見え”ますが、Zs≒330Ω共々波形歪みは悪化。記録せず“記憶に止め”て隠蔽します。10Hz以下は出さない(入れない)方が懸命かと。

インピーダンスピーク値は1kΩ内外で、167Ω正規使用と変わらず、ズラシた300Ω台との相対差は接近・・・って、イミ無し深読み。その周波数が100kHz程に下がって興味深いが、良いとも思えぬ事象です。負荷開放インピーダンスカーブは・・・167Ω時のデータを貼り付けた手抜き。やる事同じだもんで。

負荷短絡は4Ω端子の短絡を調べました。漏洩インダクタンスは、倍増ですな。これらの変化は気になるが、アンプで試してみるでしょうなあ・・・いずれは。

思い出し実験その2です。2次のズラシで1次167Ωを84Ω風に替えるもの。SEPPの守備範囲は拡大しま・・・せんが、1次2次ともフルタップ使用に。問題は・・・性能の変化は如何ほど?。

F特84Ωスペシャル Zp84Ωスペシャル

いささか思惑あっての実験ですが、いや〜良い。これで30MP27...よりも大型管種OTLで律儀に84Ωタップを使って、あの劣化に甘んじる事は無くなりました。低域寄りへの特性変化は予想しておりましたが、高域も良くなったとは。特に凸が消えたのが嬉しい。インピーダンスピークも絶対値は下がり、周波数は300kHz程に。漏洩インダクタンスも減ったのです。

気分がイイので、余計な妄想も渦巻いてしまいます。どうやら、巻線構造が単純?なのか遊休巻線の存在が「モロ」性能に反映してる印象です。件のHPでは本製品の2次タップ仕様が「COM〜4Ω〜6Ω〜8Ω」に変わった(変わる)と述べられてますが、上記の変則使用が出来ないのです。新?仕様モデルの1次84Ωタップ・2次8Ωフルタップがどのような、性能なのかは解りませんが。

なお、1次84Ωタップでコレをやると42Ω相当でしょうが、フルタップ使用の意図から外れますから調べません。そもそも・・・6C33Cや6336系パラ級のSEPPに最適なインピーダンスなので、それならもっと格上のトランスが相応しいと考えます。

思い出し実験その3です。定損失がワカラン・・・などと情け無い事言いましたが、調べてみる気になりました。

定損失計算 巻線抵抗値の測定です。DMM・PC510の「大体値?」ではなく、電流注入法で、ちったあマシな数値が読める・・・はず。

2次16Ωタップに8Ωを負荷する「ズラシ」による、1次167Ωタップを84Ωで使用・・・
劣化はあるが、−0.5db未満なので安堵します。

上記接続で1次(インピーダンス測定値・88.5Ω)に1kHz・1Vrms入力時、2次16Ωタップに接続した8Ω(1%品なので鵜呑み解釈)負荷には、0.288Vrms・・・。

電力比率で0.917568%ちゅうのは、←の計算値以下・・・どこ間違えた?。

チョーシに乗った余計な実験です。冶具の能力範囲で、このW2-ST60の歪み率を調べられないかやって見ました。なお、167Ωタップを利用した3種のみで、84Ωタップは・・・期待薄と独り決め、無視します。

167ΩTHD 330ΩTHD 84ΩspTHD

オーディオ・アナライザ、MAK-6630のOSC出力を445冶具で増強し、広帯域「風」バッファで直接1次巻線に接続します。15Vrmsまでなら目立つクリップしませんから、その低出力範囲を。なお、注視している低域10〜40Hzのみ。

左端は1次167Ω:8Ωタップの8Ω負荷時で、マニュアル的使用。中央は2次ズラシで330Ω相当使用。右端は84Ωスペシャル?。巻数比が異なる3種ですから測定範囲も異なり、比較し辛いのは確かに・・・そうですな。1枚に6本のカーブを重ねた事は、やや後悔。

泥縄設備環境もあってかNoisを排除しきれず、振幅上限までの“マトモ”に判断できる領域は狭い印象。多分バッファのクリップ直前と思われる18Vrmsまで調べてはみましたが、トランス単体の性能を抽出したとは申し上げ辛いのです。でも低出力で“急増”はしなかった感触で、5kΩのPP出力トランスに多く見られた按配とは異なりました。まあ・・・インピーダンスがかけ離れてますし、一品種だけのテストではなんとも。

告白:バッファ冶具のDCオフセット出力は「折を見て」監視してはいますが、残念ながら・・・±10mV未満を得るのが精一杯です。もっぱら周囲温度の変動+バッファ自身の発熱変動によるものと感じます。従って、最大2mA程は流れたデータを含んでおります。外来Nois無策の丸裸然り、中途半端な測定振幅上限など、武末先生風の真似事をするにはあまりにもチープな態度だったと感じ入りました。

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旧タンゴ・FU-60-16

2016****〜

半導体アンプ用の、ホンの一時期流行った“みたい”な印象の、偏向マニア歓喜の・・・企画商品?。今はまだ遊んで(死蔵とも言う)いますが、いずれは「A627/D188」に内蔵される見込み。

FU-60-16 添付資料 之奴このモデルは、単巻きコイルなので・・・だから、なんなのさ。。。

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電気的特性

2016****〜

詳細な周波数特性データは添付資料で示されているので、ここでは4Ωタップに8Ωを接続し、32Ω相当使用時を調べます。タンゴさんもそげな使い方は書いてません。

ここからは、まだです・・・

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